
前田紗江&中尾太亮『ラ・シルフィード』第2幕からパ・ド・ドゥをご紹介します。
19世紀前半から中頃にかけて欧州で隆盛を誇ったロマンティック・バレエの代表作の名場面。スコットランドの農村を舞台に、青年ジェイムズが婚約者エフィーそっちのけでシルフィード(風の妖精)に魅入られ、やがて森の深くまで追いかけていきますが……。
1832年にパリ・オペラ座でフィリッポ・タリオーニの振付(音楽:シュナイツホーファ)により初演され好評を博しますが、その振付は失われ、1836年にデンマークでオーギュスト・ブルノンヴィルがレーヴェンショルドの音楽に振付した版が伝わります。
今回踊られるのは、森の奥深くでシルフィードとジェイムズが踊るパ・ド・ドゥ。軽やかな踊りと優雅なポーズが映えるシルフィード。素早く繊細に足を打ち合わせる妙技などを何気なく行うジェイムズ。”ブルノンヴィル・メソッド”の精髄を体現するパ・ド・ドゥです。 前田紗江&中尾太亮は、英国ロイヤル・バレエ団の新進ソリストとして躍進中。フレッシュな旋風を巻き起こすことでしょう。どうぞご期待ください。

