
スターダンサーズ・バレエ団、コンサートをご紹介します。
幕開けはピアノリサイタルが催されるコンサートホール。そこに集まる様々な観客たちの振る舞いは一風変わっているけれど、親近感を覚える光景のようでもあります。ジョージ・バランシンと共にアメリカバレエをリードし、ミュージカルと映画で「ウェスト・サイド・ストーリー」の振付も手がけたジェローム・ロビンズが1956年に発表した人気作です。
音楽はショパン。劇場に集う人々は皆一癖も二癖もあり、彼らが織り成す人間模様がコミカルに描かれます。そして、劇中劇のバレエも風変わり。群舞が少しずつ乱れ、揃えようにも揃わなくなる”ミステイクワルツ”は思わず笑いを誘います。ジェローム・ロビンズのコメディセンスが光る、唯一無二の作品です。
近現代の名作をレパートリーにするスターダンサーズ・バレエ団が2022年、満を持して上演した際に絶賛を博し、翌年には早くも再演されました。
静かに舞台を鑑賞することが劇場マナー?この作品では違います。どうぞ、思う存分笑って、楽しんでいただければ幸いです。

