NHKバレエの饗宴2025の会場で配布したプログラムから、川島京子さん、長野由紀さんに執筆いただいた各作品の紹介ページを公開いたします。
番組とあわせて、是非ご覧ください。
NHKバレエの饗宴2025の会場で配布したプログラムから、川島京子さん、長野由紀さんに執筆いただいた各作品の紹介ページを公開いたします。
番組とあわせて、是非ご覧ください。
NHKバレエの饗宴2025は、2025年3月23日(日)午後9時から、Eテレ「クラシック音楽館」にて放送予定です。
https://www.nhk.jp/p/ongakukan/ts/69WR9WJKM4/
当日券について、各日開場時刻(2月1日午後4時15分・2月2日午後1時15分)より全席種を会場にて販売いたします。
なお、チケットぴあでも各日開演時刻までチケットを販売しておりますので、あわせてご利用ください。
NHKバレエの饗宴2025は、約3時間の上演時間を予定しております。
上演演目順は以下の通りです。
第1部(約40分)
牧阿佐美バレヱ団
『白鳥の湖』第2幕
―休憩20分―
第2部(約60分)
前田紗江&中尾太亮
『ラ・シルフィード』第2幕からパ・ド・ドゥ
佐久間奈緒
Five Brahms Waltzes in the manner of Isadora Duncan
中村祥子&厚地康雄
『椿姫』から3つのパ・ド・ドゥ
高田茜&平野亮一
『ロメオとジュリエット』からバルコニーのパ・ド・ドゥ
―休憩25分―
第3部(約35分)
スターダンサーズ・バレエ団
コンサート
幕開けはピアノリサイタルが催されるコンサートホール。そこに集まる様々な観客たちの振る舞いは一風変わっているけれど、親近感を覚える光景のようでもあります。ジョージ・バランシンと共にアメリカバレエをリードし、ミュージカルと映画で「ウェスト・サイド・ストーリー」の振付も手がけたジェローム・ロビンズが1956年に発表した人気作です。
音楽はショパン。劇場に集う人々は皆一癖も二癖もあり、彼らが織り成す人間模様がコミカルに描かれます。そして、劇中劇のバレエも風変わり。群舞が少しずつ乱れ、揃えようにも揃わなくなる”ミステイクワルツ”は思わず笑いを誘います。ジェローム・ロビンズのコメディセンスが光る、唯一無二の作品です。
近現代の名作をレパートリーにするスターダンサーズ・バレエ団が2022年、満を持して上演した際に絶賛を博し、翌年には早くも再演されました。
静かに舞台を鑑賞することが劇場マナー?この作品では違います。どうぞ、思う存分笑って、楽しんでいただければ幸いです。
ケネス・マクミラン振付による傑作で、英国ロイヤル・バレエ団の代表作。プロコフィエフがシェイクスピアの原作に基づき作曲したバレエ音楽を用い、振り付けされた舞台は数多ありますが、1965年初演のマクミラン版は今も世界中で人気です。若いロメオとジュリエットが愛し合い、中世の封建社会に身を挺し、命を燃やし尽くす姿を鮮やかに捉えています。
今回上演されるのは、第1幕バルコニーのパ・ド・ドゥ。ロメオは舞踏会で出会ったジュリエットへの想いを抑えきれず、夜がふけた頃、彼女の下を訪れます。ジュリエットもロメオに惹かれています。高度なリフトも連続し、疾走感と高揚感にあふれた名場面です。
高田茜&平野亮一は、英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして大活躍。2023年の日本公演では『ロメオとジュリエット』全幕における両者の共演が話題になりました。その清新な感動がよみがえるステージにご期待ください。
アレクサンドル・デュマ・フィスの小説「椿姫」に想を得たバレエ作品といえば、ノイマイヤーの『椿姫』全3幕(音楽:ショパン)が知られますが、本作は一幕もの。今回はそこからマルグリットとアルマンの愛を物語る3つのパ・ド・ドゥをご覧いただきます。
振付の山本康介は、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団出身で指導者・解説者としても活躍。振付家としては古典作品の改訂などのほか物語バレエにも取り組み、音楽性豊かな踊りと明快な展開により親しみやすい舞台を生んでいます。『椿姫』ではヴェルディのオペラ曲ではなく、”愛の夢”などリストのピアノ曲を用い(アシュトンの『マルグリットとアルマン』とは選曲は別)、主人公の出会い、葛藤、別れを手に取るように伝えます。
マルグリットの中村祥子は円熟の域にあり、アルマンの厚地康雄もノーブルな魅力を保ちながら役柄の幅を広げているだけに、大人の深い愛のドラマが立ち上がるでしょう。
20世紀初めに活躍したモダンダンスの先駆者イザドラ・ダンカン。アメリカ出身の振付家・ダンサーで、重力に逆らうような上向きの動作や形式的な美しさという古典バレエの原則に反発し、身体にとって自然な動きを中心とした舞踊を創り上げました。本作はその”裸足のイザドラ”と称されたアメリカの異才の踊りに想を得て、英国を代表する振付家、フレデリック・アシュトンが振付したソロ作品です。
アシュトンは若き日、ダンカンの奔放で情熱的な踊りに魅せられ、後年その記憶をふまえて女性独舞を創ります。1975年、ドイツ・ハンブルクでのガラ公演において名花リン・シーモアのために原型が振付され、その翌年現在の形へと拡大されました。
音楽はブラームスによる5つのワルツです。ローブに身を包み、裸足で踊られる力強く情感豊かなダンス。クラシック・バレエの枠を突き抜けた、ダンカンへの愛と敬意に満ちた踊りは、今なお新鮮で色あせません。
佐久間奈緒(元英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団プリンシパル)は、英国バレエの名作の数々に主演し称賛を浴びてきました。円熟した表現にご注目ください。
19世紀前半から中頃にかけて欧州で隆盛を誇ったロマンティック・バレエの代表作の名場面。スコットランドの農村を舞台に、青年ジェイムズが婚約者エフィーそっちのけでシルフィード(風の妖精)に魅入られ、やがて森の深くまで追いかけていきますが……。
1832年にパリ・オペラ座でフィリッポ・タリオーニの振付(音楽:シュナイツホーファ)により初演され好評を博しますが、その振付は失われ、1836年にデンマークでオーギュスト・ブルノンヴィルがレーヴェンショルドの音楽に振付した版が伝わります。
今回踊られるのは、森の奥深くでシルフィードとジェイムズが踊るパ・ド・ドゥ。軽やかな踊りと優雅なポーズが映えるシルフィード。素早く繊細に足を打ち合わせる妙技などを何気なく行うジェイムズ。”ブルノンヴィル・メソッド”の精髄を体現するパ・ド・ドゥです。 前田紗江&中尾太亮は、英国ロイヤル・バレエ団の新進ソリストとして躍進中。フレッシュな旋風を巻き起こすことでしょう。どうぞご期待ください。
チャイコフスキーが作曲した『白鳥の湖』はクラシック・バレエ不朽の名作です。舞台は中世ドイツ。ジークフリード王子と、悪魔ロットバルトの手により白鳥の姿に変えられ夜の間しか人間に戻ることができない娘オデットの愛の物語です。
2026年に創立70周年を迎える牧阿佐美バレヱ団が上演するバージョンの演出・振付は三谷恭三(テリー・ウェストモーランド演出・改訂振付に基づく)。1895年、ロシアのマリインスキー劇場で初演されたプティパ/イワノフ版を原振付とし、英国の流れも汲んだ由緒正しき舞台です。第2幕湖畔の場面においても、オデットとジークフリード王子との出会いの会話が雄弁なマイムでつむがれるなど伝統が重んじられ品位と格式を備えています。
オデットと王子のグランアダージョ、白鳥たちの一糸乱れぬ群舞など見どころがたっぷり。古典の様式美の極みをご堪能ください。
「NHKバレエの饗宴2025」に出演する英国ロイヤル・バレエ団の高田茜、平野亮一の演目が決定いたしました。
演目:『ロメオとジュリエット』からバルコニーのパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:プロコフィエフ
スターダンサーズ・バレエ団『コンサート』の出演者をお知らせいたします。
渡辺恭子、林田翔平、中川郁
秋山和沙、石川龍之介、石山沙央理、岩本悠里、小澤倖造、加地暢文、勝木萌香、久野直哉、早乙女愛毬、佐野朋太郎、塩谷綾菜、関口啓、飛永嘉尉、冨岡玲美、仲田直樹、前田望友紀、宮司知英、渡辺大地
牧阿佐美バレヱ団『白鳥の湖』第2幕の主な配役をお知らせいたします。
オデット:秦悠里愛
ジーグフリード王子:小池京介
ロットバルト:米倉大陽
小さい4羽の白鳥:米澤真弓、阿部千尋、上中穂香、山本翔子
大きい4羽の白鳥:茂田絵美子、久保茉莉恵、三宅里奈、田切眞純美
「NHKバレエの饗宴2025」に、英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルの高田茜、平野亮一の出演が決定いたしました。上演演目は決まり次第お知らせいたします。
「NHKバレエの饗宴2025」に出演する英国ロイヤル・バレエ団の前田紗江、中尾太亮の演目が決定いたしました。
演目:『ラ・シルフィード』第2幕からパ・ド・ドゥ
振付:オーギュスト・ブルノンヴィル
音楽:レーヴェンスヨルド
「NHKバレエの饗宴2025」に、英国ロイヤル・バレエ団ファーストソリストの前田紗江、同バレエ団ソリストの中尾太亮の出演が決定いたしました。上演演目は決まり次第お知らせいたします。
「NHKバレエの饗宴2025」は2025年2月1日(土)2日(日)に、NHKホールにて開催いたします。演目、チケット販売についての情報はプログラム、チケット購入についてのページでご確認ください。