〈若きポーランド〉―色彩と魂の詩(うた) 1890-1918

展覧会概要

1795年、ロシア・プロイセン・オーストリアによる分割以降、123年の間独立を失ったポーランド。国を失った人々が自らのアイデンティティの拠り所としたのが、芸術そして文化でした。その中心地として重要な役割を果たしたのが、古都クラクフです。

19世紀後半、ポーランドの歴史や文化的逸話を大きなスケールで描き名声を博したのがヤン・マテイコです。クラクフ美術学校校長を務めた彼のもとからは、数多くの若き芸術家たちが巣立ちます。彼らは、祖国の独立を願いつつ、そこに自らの心情を結びつけ、象徴性に富み色彩豊かな独自の芸術を広い分野で展開しました。〈若きポーランド〉と呼ばれた彼らは、同時代の西欧の美術や浮世絵などの日本美術を貪欲に吸収しつつ、地方に残る伝統文化を発見・再解釈しながら、ポーランドの「国民芸術」の在るべき姿を模索しました。本展では、マテイコを前史とし、〈若きポーランド〉が生み出した芸術を包括的に、日本で初めて紹介します。

本展はクラクフ国立博物館の全面的な協力のもと、クラクフ国立博物館を筆頭に、ワルシャワを含む複数の国立博物館や多くの個人所蔵家から招来した、マテイコそして〈若きポーランド〉の数多くの絵画ならびに版画、家具やテキスタイルなどの工芸品を含む約130点によって、前世紀転換期に花開いたポーランド美術の真髄をご覧いただきます。

展覧会情報

会期

2025年3月25日(火)~6月29日(日)

会場

京都国立近代美術館
〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1

開館時間

10時~18時(金曜日は20時まで)
入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(ただし5月5日は開館)

主催

京都国立近代美術館、クラクフ国立博物館、NHK京都放送局、NHKエンタープライズ近畿、京都新聞

名誉後援

ポーランド共和国文化・国家遺産大臣

後援

ポーランド共和国外務省、日本外務省

協力

ポーランド広報文化センター

制作協力

NHKプロモーション

その他の展覧会情報