
第44回 NHK古典芸能鑑賞会<終了しました>
公演概要
日本人が愛し育んだ古典芸能は世界に誇る日本の宝です。昭和五十年から親しまれてきたNHK古典芸能鑑賞会では、各ジャンルを代表する出演者が一堂に会し、一夜限りの贅沢な舞台をお届けします。
公演情報
日時
平成29年10月28日(土)
開場:午後4時30分 開演:午後5時30分 終演予定:午後9時
会場
NHKホール
〒150-8001 東京都渋谷区神南2-2-1
主催
NHK、NHKプロモーション
演目・出演
第一部 月に舞う 空に奏でる ~人間国宝 至芸競演~
太古から人間が祈り、憧れ、そして夢を託した「月」。月の光のもとでは様々な物語が生まれてきました。
能・琉球舞踊・文楽・長唄でお届けする月にまつわる物語。
各分野の人間国宝を中心に、他では見られない豪華な顔ぶれでお楽しみいただきます。
◆舞囃子 「融」
「源氏物語」の主人公、光源氏のモデルとされる源融。融は嵯峨天皇の皇子で、六条河原に大邸宅を造営し、風雅を好んだと伝えられます。
能「融」は融の霊が邸宅跡に現れる物語。能の後半、月光の下で融が美しく舞う場面を、人間国宝・大槻文藏、亀井忠雄ほかの舞囃子でお届けします。
シ テ
大槻 文藏 (人間国宝)
地 謡
観世 銕之丞
笛
藤田 六郎兵衛
小鼓
大倉 源次郎 (人間国宝)
大鼓
亀井 忠雄 (人間国宝)
太 鼓
林 雄一郎
ほか
※当初出演予定の観世元伯が病気休演のため、林雄一郎が代役で出演します。
◆琉球舞踊 「諸屯」
琉球舞踊は、琉球国王の代替わりの際、中国から来る使者「冊封使」を歓待する宴席で歌舞劇「組踊」と共に踊られた舞踊が起源です。
琉球舞踊「諸屯」は古典舞踊の中でも技法的に最も難曲とされるものの一つ。
冬の夜、月の下で恋のつれなさ、わびしさを表現する女踊りです。人間国宝・宮城能鳳、城間徳太郎ほかの出演です。
立方
宮城 能鳳 (人間国宝)
歌・三線
城間 徳太郎 (人間国宝)
箏
城間 安子
笛
知念 久光
胡弓
新城 清弘
ほか
◆文楽 「関寺小町」
絶世の美人と謳われた小野小町。文楽「関寺小町」では百歳になった小町が登場します。
物寂しい関寺の庵に住む小町は、秋の夜に若かりし頃を偲ぶのでした。
秋の情景を綴った景事(音楽と舞踊の要素が濃い演目)の名作を人間国宝・鶴澤清治ほかの出演でお楽しみいただきす。
浄瑠璃
豊竹 呂勢太夫
三味線
鶴澤 清治 (日本藝術院会員・人間国宝)
ツレ
鶴澤 藤蔵
人形
吉田 和生 (人間国宝)
笛
藤舎 名生
小鼓
藤舎 呂船
◆長唄 「二人椀久」
大坂の豪商、椀屋久右衛門(久兵衛)の豪奢な廓遊びと哀れな末路は「椀久物」として数々の芸能作品となります。
長唄「二人椀久」は椀久と傾城松山の恋を幻想的に描く名作です。
人間国宝・東音宮田哲男、堅田喜三久、東京藝術大学名誉教授・東音味見亨、そして、芸大教官と卒業生で組織され、創立六十周年を迎えた「長唄東音会」を中心にお届けします。
唄
東音 宮田 哲男 (日本藝術院会員・人間国宝)
東音 皆川 健
三味線
東音 味見 亨
囃子
堅田 喜三久 (人間国宝)
ほか
第二部 歌舞伎
俊寛の悲劇を描いた近松門左衛門の名作を、昨年襲名し益々の活躍が期待される中村芝翫、人間国宝として円熟の芸を見せる中村東蔵ほかの華やかな顔ぶれでご覧いただきます。
◆近松門左衛門 作 「平家女護島 俊寛」一幕
絶海の孤島、鬼界ヶ島に流罪となった俊寛僧都(中村芝翫)は、丹波少将成経(中村橋之助)、平判官康頼(市村橘太郎)と共に暮らす流人の生活に疲れ果てています。そんな中、成経と島の海女千鳥(中村児太郎)が結ばれたことは、皆を明るくさせたのでした。折りしもそこへ三人の恩赦を知らせる都からの迎えの船がやってきます。しかし、上使の丹左衛門尉基康(中村東蔵)と瀬尾太郎兼康(坂東彌十郎)は千鳥を連れて行くことはできないと拒むのでした。悲嘆にくれる千鳥を見た俊寛は自分が島に残る事を決め、皆を送り出します。たった一人となった俊寛は壮絶な叫びをあげながら、二度と戻ることはない船を見送るのでした。
俊寛僧都
中村 芝翫
瀬尾太郎兼康
坂東 彌十郎
海女千鳥
中村 児太郎
丹波少将成経
中村 橋之助
平判官康頼
市村 橘太郎
丹左衛門尉基康
中村 東蔵(人間国宝)
ほか
ご 案 内
石田ひかり(女優)
秋鹿真人アナウンサー