国立西洋美術館60周年記念 「松方コレクション展」<終了しました>

展覧会概要

神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)を率いた松方幸次郎(1866-1950)は、第一次世界大戦による船舶需要を背景に事業を拡大しつつ、1916-1927年頃のロンドンやパリで大量の美術品を買い集めます。当時の松方のコレクションは、モネやゴーガン、ゴッホからロダンの彫刻、近代イギリス絵画、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなり、買い戻した浮世絵約8000点も加えれば1万点に及ぶ規模でした。
しかし1927年、昭和金融恐慌のあおりで造船所は経営破綻に陥り、コレクションは流転の運命をたどります。日本に到着していた作品群は売り立てられ、ヨーロッパに残されていた作品も一部はロンドンの倉庫火災で焼失、さらに他の一部は第二次世界大戦末期のパリでフランス政府に接収されました。

戦後、フランスから日本へ寄贈返還された375点とともに、1959年、上野に国立西洋美術館が誕生したとき、ようやく松方コレクションは安住の地を見出したのです。
開館60周年を記念した本展では、名高いゴッホ《アルルの寝室》や、近年発見されたモネ《睡蓮、柳の反映》など国内外に散逸した名品も含めた作品約160点や歴史資料とともに、時代の荒波に翻弄され続けた松方コレクションの百年に及ぶ航海の軌跡をたどります。

展覧会情報

会期

2019年6月11日(火)~9月23日(月・祝)

会場

国立西洋美術館(上野公園)

〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7

主催

国立西洋美術館、読売新聞社、NHK、NHKプロモーション

協賛

損保ジャパン日本興亜、NISSHA

協力

日本航空、西洋美術振興財団

その他の展覧会情報